12.ザ・ワイルドワンズ今後、加筆していきます(文中敬称略)元祖、湘南サウンドの先駆的バンド。 ザ・ワイルドワンズのリーダー加瀬邦彦が加山雄三と出会った、'57年12月23日は歴史的に記念すべき日。 '58年と年が明けたら毎日のように加山雄三宅に出入りし、サーフィン、ヨット、ギターなどの手ほどきを受けていた。 '61年に加瀬邦彦はトップビーツを結成しその後、かまやつひろしなどとキャノンボールというバンドを結成する。 '63年にかまやしひろしと共にザ・スパイダースに参加するものの、3カ月後には浅草のジャズ喫茶『新世界』でのライブ中ステージ上で脱退を宣言して、寺内タケシが率いるブルージーンズにその当日に合流し、新宿のジャズ喫茶『ACB』でエレキを弾くという離れ業を演じた。 が、しかし、'66年のザ・ビートルズの武道館のステージを客席で見たいという理由で、ブルージーンズを脱退する。 ザ・ビートルズ公演を観てこのような音楽性を兼ね備えたバンドをつくりたく、メンバーを雑誌で公募し厳選したメンバーと活動を開始する。 バンドの名前を命名したのは加山雄三である。 メンバーは加瀬邦彦(Lg)、鳥塚繁樹(Sg)、島 英二(Bg)、植田芳暁(Ds)の4人。 '66年11月5日東芝音楽工業より、「想い出の渚/ユア・ベイビー」でレコード・デビューする。 当初、レコード会社は、A面を「ユア・ベイビー」(ブルージーンズ時代に加瀬邦彦が作曲した)と決定していたが、加瀬邦彦の強い希望により、会社の企画を逆転させた。 そして、真冬の'67年1月にヒットチャートの第1位になった。(現在でもこの楽曲は夏の定番) '68年にサウンドの枠を拡げるために、ドラム、ピアノ・オルガン、フルートなど幅広く楽器をこなす、チャッピーこと渡辺茂樹をメンバーに加え「バラの恋人」をリリース。 '71年10月10日に催された杉野講堂のライブを最後に解散する。 根強いファンの熱い呼びかけにより、'81年7月5日葉山マリーナに4千人強のファンを集め再結成ライブを行う。 現在でも活動を行い、加瀬邦彦がオーナーの『ケネディーハウス』での定期ライブや加山雄三とハイパー・ランチャーズ(島 英二と植田芳暁が参加)のジョイントなど精力的にライブを行っている。 加山雄三と非常に深い関係にあるグループ。 第一期デビューから解散まで、次の16枚のシングル・レコードをリリースした。 第1弾:「想い出の渚/ユア・ベイビー」'66年11月1日東芝音楽工業より発売。 (A面は、加瀬邦彦の12弦ギターの響きが爽やかな夏の定番曲で鳥塚繁樹が歌っている、B面は、ブルージーンズ時代('65年8月リリース)に実証済みの名曲) 第2弾:「小さな倖せ/風よつたえて」'67年2月5日東芝音楽工業より発売。 (A面は、LP盤だけに収録予定だったものを東芝音楽工業が強引にリリース、B面は、12弦ギターが心地よくメインを加瀬邦彦が歌っている) 第3弾:「夕陽と共に/可愛い恋人」'67年5月5日東芝音楽工業より発売。 (A面は、本来第2弾として予定されていた曲。イントロが物悲しいが名曲。植田芳暁がソロをとった楽曲。B面ではコーラスにデビュー前のザ・タイガースが参加している) 第4弾:「青空のある限り/あの人」'67年9月5日東芝音楽工業より発売。 (A面は、ワイルドワンズが初めてファズを使用した楽曲で植田芳暁のドラミングが素晴らしい!、B面は、バラードの名曲、鳥塚繁樹の丁寧な歌い方が素敵!) 第5弾:「愛するアニタ/幸せの道」'68年1月10日東芝音楽工業より発売。 (A面は、元来タイガースに用意して加瀬邦彦が創った楽曲。島 英二の絶叫が最高!。楽曲提供を辞退したザ・タイガースは、この後、直ぐ「君だけに愛を」発売した、B面は、知る人ぞ知る名曲ファズがギンギンに効いてる) 第6弾:「バラの恋人/マーシー・マイ・ラヴ」'68年4月10日東芝音楽工業より発売。 (A面は、新たに加入した16歳の渡辺繁樹がソロを執った楽曲。日本版ビー・ジー・ズの「マサチューセッツ」です。モロ、パリク、B面は、植田芳暁がバラードのソロを執った隠れた名曲、ワイルドワンズは、B面に名曲が多い) 第7弾:「花のヤング・タウン/あの雲といっしょに」'68年7月10日東芝音楽工業より発売。 (A面は、若者の街の渋谷をイメージして雑誌で詩を公募した軽快な楽曲、B面は、加瀬邦彦がウクレレで創った処女作で素敵なメロディー) 第8弾:「青い果実/貝殻の夏」'68年10月10日東芝音楽工業より発売。 (A面は、ワイルドワンズの楽曲の中でもベストに上げるファンが多い楽曲。オルガンのイントロが素晴らしい、B面は、植田芳暁が切々と歌い間奏に台詞が入る) 第9弾:「赤い靴のマリア/すべてを捧げて」'69年2月1日東芝音楽工業より発売。 (A面は、島 英二がソロを執った楽曲、B面は、R&B風の曲調で従来の方向性からちょっと冒険した楽曲) 第10弾:「昨日に逢いたい/今日からの世界」'69年5月1日東芝音楽工業より発売。 (A面は、当時流行していたカレツジ・ポップス調でこの後、第12弾までこの曲調が続く、B面は、初めてのメッセージ・ソング) 第11弾:「あの頃/この街のどこかに」'69年10月10日東芝音楽工業より発売。 (両面共、何れもカレッジ・ポップス調の名曲で) 第12弾:「想い出は心の友/あとは知らない」'69年12月1日東芝音楽工業より発売。 (前2作と同じような曲調でA面は、鳥塚繁樹が作詞と作曲をB面は、植田芳暁が作詞と作曲を。シングル盤では、初めての加瀬邦彦以外の作品) 第13弾:「若草萌える頃/見知らぬ船」'70年4月5日東芝音楽工業より発売。 (両面共、作詞は山上路夫、作曲は村井邦彦の作品、A面よりもB面の曲調のが断然いい) 第14弾:「いいのかな/小犬をつれた女の子」'70年7月5日東芝音楽工業より発売。 (フォークルの北山 修が作詞したコミック調の楽曲、B面はソフト調のメロディアスな楽曲) 第15弾:「オー・ビューティフル・デイ!/幻の夏」'70年12月1日東芝音楽工業より発売。 (A面は、フレンチ・ポップ調で何となくダニエル・ビダルの「オー・シャンゼリゼ」に似ていると云うよりもパックてる、B面は、ママス&ハパスの「夢のカリフォルニア」調こちらもパッてる) 第16弾:「霧の中の少女/孤独な人生」'71年5月5日東芝音楽工業より発売。 (A面は、切ないトロイカ調で『アッアッ』の歌詞が物悲しく聴こえる楽曲、B面は、一転して演歌調になり植田芳暁がソロを執っている楽曲) '07年11月10日現在
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